なんだろう?
中医学ってなんだろう 小金井信宏著 東洋学術出版社 2009年
「中医学の元は、大昔の人が作ったものです」 3ページ
「中医学ってなんだろう」という中医学の専門書ですが、この中医学(現代中医学)をいつ誰がどういった意図で何を典拠として作ったのか?などの基本的な情報は残念ながらありませんでした。
これは本書に限らず、そもそも中医学を作った中国が「政治的な秘事」として発表してこなかったので仕方ありません。
「また中医学は、たくさんの学説や解釈のかたまりです。多くの視点が集まると、理解はやはり立体的になります。
このように、複雑なものを「なるべくそのままの姿で」理解しようとするのが、中医学の「捉え方」です。」 6ページ
「中医学には、たくさんの学派・学説・解釈があります。」 7ページ
「例えば仏教にも、多くの宗派があります。それぞれの教えの内容は、少しずつ違うものです。でもどの宗派も、みな仏教と呼ぶことのできる共通点をもっています。中医学の在り方も、こうした仏教の在り方と似ています。
ただし1つだけ違いがあります。
それは、「それら全部が合わさったものが中医学だ」という点です。1つの学派について知っても、まだ全体の一部を知ったにすぎません。」 7ページ
「なんでも統一したがる中国」(図説マルマ入門・伊藤武著)と書かれていたのを思い出しました。
中医学は多くの宗派を一つに統一してしまった感があります。
それぞれ考え方の違うさまざまな宗派を「仏教」ということで一括りに纏めたことにより、多くの考えをそこに詰め込み知ることができるという良さもありますが、矛盾も増え複雑になるなどの弊害もまた大きくなってしまいます。
そして、この統一傾向は鍼灸の古典である黄帝内経(霊枢・素問)(黄帝内経以前の陰陽+五行も?)にも感じられます。