2024年5月1日水曜日

有痕灸(ゆうこんきゅう)


ふしぎな火の治療 灸師の想い 有留秀雄著 2008年 文芸社

鍼灸OSAKAに寄稿されていた先生の本です。

最近は鍼灸院でも煙が出たり痕が残るということからお灸を使うところが少なくなっていると聞きます。

お灸には、もぐさを直接皮膚の上に乗せ燃焼させる「直接灸」と、もぐさと皮膚の間を空けて行う「間接灸」とがあります。

直接灸」はさらに透熱灸と知熱灸に分かれます。透熱灸はもぐさを皮膚の上に置き、最後まで燃焼させる方法です。

「皮膚一ミリで四十二度以上になることにより、タンパク質は熱傷を起こして化学変化し、「ヒストトキシン」と呼ばれる火傷毒素がつくられます。火傷毒素「ヒストトキシン」が生体に与える作用によって、排毒、代謝、循環、造血管、鎮痛、鎮静作用が促進されるのです。」P20

本書は透熱灸の有効性を強く説かれています。

「お灸治療、透熱灸は火傷をする治療法なのです。そこに本来の効能の基があるのです。」 
P22