2023年1月17日火曜日

古典


よくわかる黄帝内経の基本と仕組み 左合昌美著 秀和システム 2008年



黄帝内経(こうていだいけい)は中国医学の根本とされる本で、漢代頃に編纂されたとされています。現在に伝わり「黄帝内経」とされているものは「素問(そもん)」と「霊枢(れいすう)」と呼ばれる2冊に分かれたものです。

素問、霊枢を読む前に、以前に読んでいたこちらの本で軽くおさらいしておこうと思い、読み始めたら、改めて貴重な内容が沢山詰まっていることに気づき、結局最初から最後までしっかり読み返しました。


「『黄帝内経』の時代から現在までには、おおよそ二千年の時間が経過しています。その間には様々な工夫がなされたはずです。しかし、いたずらに玄理を弄んで無駄に複雑にしたことも否めません。」 214ページ


「いたずらに玄理を弄んで無駄に複雑にした」これは実は黄帝内経の編纂時からもみられ、また現代中医学(1970年代に中国の国家主導で作られたもの)の編纂にもあらわれているのでしょうか。
基本的に簡素化していく日本文化(もちろん例外もありますが)との志向の違いもあり興味深いですね。