2021年11月4日木曜日

脉から見える世界


井上雅文講義録 脉から見える世界 古典鍼灸の深さを知る 

古典鍼灸研究会編著 医道の日本社 2011年


「迎随というのは徐疾の補寫です。徐疾の補寫というのは、速く入れてゆっくり抜くのが寫。ゆっくり刺して速く抜くのが補。そこに出ているのは「小針解」、『霊枢』の第3これはね、一番古い「九針十二原」の注なんですよ。ですから非常に信用するに足るものなんですよね。補寫のこと、もうちょっと言っちゃうと、おそらく呼吸の補寫。開闔の補瀉は「素問」や「霊枢」の中にあると思うんです。で徐疾の補寫と呼吸の補寫と開闔の補瀉は、同時にできます。矛盾しない。だから経に沿う経に逆らうなんていうくだらない説は捨てたほうがいいんです。」 210ページ



「それから次、六十八難 ~ それでこれを見た時、変だとは思わない?なぜ兪経合2つずつあるのに井栄は1つなのか。それははじめから1つだったというよりも、抜けたと考えるほうが合理的。

なぜかというと体重・節痛、片方は部分的な症状。片方は全体症状。体重は全体の症状、節痛は部分、喘咳は部分、寒熱は全体、逆気は全体、而泄は部分、ということは心下満は部分、だからもう片方は全体が来る、身熱は全体だからもう片方は部分が来る。

そこで僕が考えたのは井、悪風、心下満。悪風は体重とか喘咳とか逆気と、つまり合の逆気は腎、経の喘咳は肺、兪の体重は脾、そうすると井の肝は悪風、そして栄の心は煩心、そういうことでこの表は完成するんです。」  217~218ページ


井上先生最後の講演(2006年11月)で語られた鍼灸の古典、黄帝内経と難経の解説(解釈)など興味深いですね。